スペルト小麦の由来

スペルト小麦は、
現在広く利用されている
パン小麦 ( 普通小麦 ) の
原種にあたる、古代穀物です。

最近の研究によってスペルト小麦は、
9000年以上前にヨーロッパで
栽培されていたことが証明されました。

イタリアでは、Farro ( ファッロ )
ドイツでは、Dinkel ( ディンケル )
スイスでは、Spelz( スペルツ )と呼びます。

普通小麦の原種にあたるスペルト小麦は
人工的な手がほとんど加わってないため、
多くの特長があります。

これら幾つかの特長は、
自然から離れた日常生活を送っている
現代人の健康を守るため
有効に働くものと考えられています。

(1) 人工的な品種改良が
遺伝子操作はもとより殆ど行われていない

品種改良は
「 多収 」 「 良質 」 「 安定 」 という
人間側から見た理由のみで行われ、
原種とはずいぶん違ってきます。

特に主食として消費されている
「 小麦 」 と 「 米 」 は
最も、品種改良が進んでいます。

古代小麦は強健な植物で、
極端な天候異変及び土壌条件に
対処することができます。

その穀粒の例外的ともいえる厚い皮殻は、
汚染物質や昆虫から内部の穀粒を守ります。

又、古代穀物であるがゆえに
化学肥料、除草剤、殺虫剤や
農薬を用いることなく
栽培することが可能なのです。

(2) 小麦アレルギーを発症し難い


小麦アレルギーは
発症者の条件が千差万別のため
医学的に立証することが
難しいとされています。

ヨーロッパにおける30年間の経験値によると
小麦アレルギーを持っている人が食しても
85~90%は発症していません。

(3) スペルト小麦の健康への期待

普通小麦とは対照的に
スペルト小麦に含まれている
栄養的に、重要な物質は、
穀物の内部で見つかります。

普通小麦では重要な栄養物質は
表皮と胚芽に含まれていますが、
それらは、通常全てが、
製粉工程中で除去されてしまいます。

従って、スペルト小麦は身体にとって
必須の栄養素をより多く提供できるのです。

1. 普通小麦に比べて蛋白質が良質であり、
リジン、スレオニン、メチオニンなどの
必須アミノ酸を含んでいる。

2. 普通小麦と比べてスペルト小麦は
腹腔病の要因とされる蛋白質
( オメガ ・ グリアジン ) が少ないため
消化し易く腸腔病を発症し難く、
高齢者や病弱の方にも安心である。

3. 主にフェノール化合物からもたらされる
心地よい風味豊かな香りは、
普通小麦にはみられないものであり、
このフェノール化合物は人間体内では、
「 自然の抗酸化物質 」
( ポリフェノール )として働く。

4. 各デンプン中の違ったレベルの蛋白質のため
デンプンの分解が普通小麦に比べて
よりゆっくりと行われることが期待される。

つまり、低グリコーゲンであり、
糖尿病患者や変動血糖値の人に対して
良いと云われている。